テーマで巡るイタリア 〜ピエモンテ州〜(最終回)

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いかがでしたでしょうか、今回の「テーマで巡るイタリア」。

最後に、今回のイベントでお料理をご担当いただいた新潟市のイタリア料理店「トラットリア・アズーリ(Trattoria Azzurri)」のオーナーシェフ、石山淳一郎さんをご紹介します。

石山さんは新潟出身の1973年1月7日生まれ。鉄鋼系大手企業在職中に料理人を志し、1999年にピエモンテ州政府認定校ICIF(Italian Culinary Institute for Foreiners/外国人のためのイタリア料理学校:イチフ)で1年間イタリア料理留学。

ピエモンテ州アスティのミシュラン一つ星のリストランテ「イル・カシナーレ・ヌオーヴォ」、エミリア・ロマーニャ州ピアチェンツァのミシュラン一つ星のリストランテ「リーバ」でイタリア料理を習得後、2000年に再度渡伊、カンパニア州ソレントの現在ミシュラン二つ星のリストランテ「クアトロ・パッシ」などで腕を磨き、2002年に帰国。
東京都市ヶ谷のイタリア料理店「ラ・スカルペッタ」で3年間を過ごした後、2006年から新潟でイタリアンのケータリングを始め、2010年にチャレンジショップ(二年間半の期限付き)新潟市西堀ローサに「トラットリア・ペルウーノペルウーノ」開店。
そして2014年4月から新潟市東堀前通りで「トラットリア・アズーリ」を開店し、現在に至ります。
さらに2015年4月には西蒲区巻で二号店「トラットリア・アズーリ巻店」を開店するなど、ご自身のイタリアンを精力的に展開しておられます。

今回はお得意のケータリングで腕を振るっていただきましたが、ずらりと並ぶお皿と、一気にサーブされる手際の良さは圧巻。温かいお料理に、参加された皆様もとても満足そうでした。
石山シェフ、ありがとうございました!

テーマで巡るイタリア 〜ピエモンテ〜(その4)

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【Secondo Piatto 〜メイン料理〜 】

《 ブエ・ブラザート・アル・ビーノロッソ(Bue Brasato al Vino Rosso)》

「ブエ(Bue)」とは牛肉、ブラザート(Brasato)とは「とろ火で煮込む」という意味があり、ワインの名産地ならではのピエモンテを代表的する郷土料理です。
今回は牛肉のモモの部位を使用し、香味野菜と赤ワインで1〜2日漬け込んだのち、煮込んでいます。これにより牛肉に赤ワインの風味が染み込み、柔らかく仕上がっています。
このお料理が供されるまではたして持つのか?と危ぶまれた瀬戸さんのロッソとの相性も抜群で、メインにふさわしい一皿でした。

 

【Dolce 〜デザート〜 】
《 パンナ・コッタ(Panna Cotta)》

イタリアンドルチェとしてすっかりお馴染み。パンナ(生クリーム)、コッタ(煮込む)という意味合いのこのデザート、温めた生クリームはゼラチンで冷やし固め、カラメルの香ばしくて苦味のあるソースとの相性が格別です。
発祥はピエモンテ州ランゲ地方。1900年代初めに、ハンガリー出身のバレリーナが恋人のために作ったのが始まりだそうです。今回は石山シェフが当時修行していたミシュラン一つ星のリストランテ「イル・カシナーレ・ヌオーヴォ(Il Casinale nuovo)」で学んだ、ヘーゼルナッツ入りを再現していただきました。

日本で出されるパンナコッタは牛乳を加えた「あっさり」で「プルプル」した感じのものが多いですが、私は石山さんの笑顔のようなしっかりとした「コク」のあるパンナコッタ、大好きです。

 

 

テーマで巡るイタリア 〜ピエモンテ州〜(番外編)

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今回のイベントのために、新潟市角田浜にあるセトワイナリーのワイナリスト、瀬戸さんからご自身のワイナリーのヴィーノ・ロッソとヴィーノ・ビアンコ(いずれも2012年)をたくさんご提供いただきました。

今回少し掘り下げてみた「ピエモンテと海、その意外な繋がりとは」でも取り上げたピエモンテ州で生産されるワインは、最高級ワインといわれるバローロやバルバレスコといった銘柄が有名ですが、瀬戸さんは、それらの原料となる黒ブドウの品種「ネッビオーロ」を使ったオリジナルのワイン造りに挑んでおられます。瀬戸さんからはピエモンテ州のワインについてのお話と、ご自身のワイン造りなどについてお話しいただきました。

瀬戸さんはこの日もワインの試飲会やテレビ出演などの忙しいスケジュールをこなしながらご参加いただきました。本当にありがとうございました!

【コラム】ピエモンテと海、その意外なつながりとは?

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山に囲まれたピエモンテと海の意外な縁、それは「塩漬けにしたカタクチイワシ」皆さまよくご存じのアンチョビ(イタリア語ではアッチューガ acciuga)です。このアンチョビの名を一躍有名にしたのは、カタクチイワシが水揚げされる海沿いの地方ではなく、バーニャ・カウダやヴィテッロ・トンナートといった、山に囲まれたピエモンテのお料理でした。

イタリアでは昔、塩は専売制(1974年まで)で、山で暮らすピエモンテの人々にとっては買わなければ手に入らない、かつ高価なもので、お隣のリグーリアや遠くはプロバンスなどのフランス南海岸の塩田から供給してもらわなければならなかったという背景があります。
そこで考え出されたのが、塩漬けしたカタクチイワシの樽にたっぷりと塩をまぎれこませてピエモンテまで持ち込むという裏技(平たく言えば「密輸」)です。

ピエモンテ州南部のリグーリア州と接している県、クーネオ県のタンド峠近くにある、かつてアンチョビ作りで知られた「ヴァッレ・マリア(Valle Maria)」地方では、山を超えた向こう側がリグーリアという地形を生かし、主にユダヤ系の人々が冬の間の収入源として、リグーリアの海で水揚げされたカタクチイワシを塩漬けにし、この何十キロもある鰯坪を牛やロバに引かせてピエモンテの山間部やポー河沿いの地方を行商して回ったそうです。その結果、塩はもちろんのこと、隠れ蓑となったアンチョビは海のないピエモンテ中に広まり、代表的な郷土食材となりました

そして、ピエモンテから山を越えてリグーリアに抜けるこの道は、いつしか「塩の道=Via del Sale」と呼ばれるようになり、さまざまな物資をピエモンテにもたらすとともに、逆にピエモンテ名産のブドウ『ネッビオーロ』を使ったバローロをはじめとするワイン、肉やチーズといった特産品はリグーリアを経由して南フランスまで運ばれるという物資流通の重要なルートになりました。このルートは現在「タンド線」と呼ばれ、今も人々の生活を支えています。

このようなつながりと歴史に思いを馳せながら海辺でいただいたピエモンテ料理はまた格別でした。今後も機会があればまた一風変わったイタリアの不思議な縁や歴史を掘り下げてみたいと思っています。

 

『テーマで巡るイタリア』〜ピエモンテ州〜(その3)

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【Primo Piatto 〜パスタ料理〜】
《 アニョロッティ・ダル・プリン(Agnolotti dal Plin)》

「あらゆる種類の肉を利用する」という意味のアニョロッティ、ピエモンテ料理の代表的なプリモ・ピアットです。いろいろな肉をミンチにしたものを平打ちにした手打ちパスタに詰めて作る、いわばラビオリの一種です。
作る際はつまんで形作りますが、この「つまむ=プリン(Plin)」からこの名がついたそうです。

 

 

 

ピエモンテのご家庭でもよく作られていて、日々の料理で少しずつ余ってしまった肉などを使って作る定番の「マンマの味」。
トラットリア・アズーリさんでは、具材を牛肉、豚肉、鶏肉、カモ肉をミンチにしたものを使っています。
今回はシンプルなセージの香りのついたバターソースで和えて、パルミジャーノチーズをたっぷりふりかけてありました。濃厚な中にもセージのスッとした味わいと、具材の凝縮した旨みが赤白どちらのワインととてもよく合う一皿でした。

 

『テーマで巡るイタリア』〜ピエモンテ州〜(その2)

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ピエモンテ州はアルプス山脈南西麓に広がる州で、州都はトリノ。
イタリアを代表するワインの産地であり、トリュフも有名。また、クーネオ県のコムーネ、ブラ(Bra)はスローフード運動発祥の地でもあります。
そんなピエモンテ州がお題の今回のお料理を順次紹介していきます。

【Antipasti 〜前菜(二品)〜】

《バーニャ・カウダ(Bagna Cauda)》
バーニャ(風呂)、カウダ(暖かい)という意味で、野菜を暖かいソースにつけて食べ
るピエモンテ発祥の郷土料理。
使用された野菜は自家栽培、農家直送したもので、素材を活かした生と甘みを出すためのボイルの2種類というスタイルはトラットリア・アズーリオリジナル。

 

 

 

 

 

《ビテッロ・トンナート(Bitello Tonnato)》
ビテッロ(仔牛)、トンナート(ツナ(Tonna)のソース)という意味で、ピエモンテでは最もポピュラーな「冷製惣菜」、夏の定番料理です。
仔牛肉のモモの部位を香味野菜でボイルし、冷ましたのち薄くスライス、ツナソースはAzzuri自家製マヨネーズにツナ、アンチョビ、ケッパー等を加えペーストにしています。瀬戸さんにおすすめいただいた白ワインとの相性が抜群でした。

厨房を覗かせていただいたのですが、ケータリングを得意とする石山シェフの面目躍如、ずらりと並ぶお皿は圧巻です。二品とも出来立てを美味しくいただきました。

 

 

 

 

『テーマで巡るイタリア』〜ピエモンテ州〜(その1)

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8月22日(土)、関屋浜「海の家光海亭」さんにおいて、当協会員でもあるトラットリア・アズーリの石山シェフをお迎えし、イタリア料理食べ歩きの会『テーマで巡るイタリア』〜ピエモンテ州〜が開催されました。

直前までの雨で心配された天候は、蓋を開けてみれば晴れて日が差し込み、風も穏やか。しかも諦めていた夕日まで見ることができるという幸運にも恵まれました。

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参加人数は新規会員を含む総勢36名と多くの方々にご参加いただきました。

お料理はピエモンテでイタリア料理を修業した石山シェフ渾身の数々。また今回は「ピエモンテと海」という一風変わったテーマで、塩の道やピエモンテ名産のワインのお話しも掘り下げてみました。
この様子は、また短期連載形式で順次お届けしていきます、どうぞお楽しみに!